もっと学ぼうニッポン:ブログ時代の日本語学習

アクセスカウンタ

zoom RSS 婉曲表現としてのニューヨーク限定の日本語「ピアノバー」

<<   作成日時 : 2006/11/28 14:25   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 16

それまでアメリカ中西部や南東部の田舎に住んでいて初めてニューヨークに来てから学んだことはいろいろありますが、その中に新しい日本語もありました。それは「ピアノバー」です。ピアノバーって、そんなもん、ピアノが置いてあるバーじゃないですかと思ったんですが、そうではなかったのです。

ニューヨークでピアノバーといえば、いわゆる「お姉さん」がいるバーなんです。ここまで書いて、「あれ、どっかのこのことを前に既に記事にしたような。。。」と思って自分のブログを検索したんですが、出てきません。じゃ、書いてないんでしょうな。

ついでにグーグルで探したらこんなサイトがありました。
NEW YORK CITY PIANO BAR UNOFFICIAL GUIDE

2000年からあったサイトのようですが、管理人さんも日本に帰国しているようで、いつまでも駐在2005年で更新が止まっています。

ピアノバーとは?の項目によると、ピアノバーとは
日本人向けの高級クラブ、キャバクラを指す。必ずしもピアノがあるとは限らない。マンハッタンのミッドタウンにはピアノバーが数十店あり、日頃日本の女性と話す機会の少ない単身赴任や独身の日系企業駐在員の憩いの場所となっている
とあります。NYにもプチ日本人社会があり、そこで需要と供給に応じてそんな場所があるわけですね。

そのサイトの中で一つ勉強になったことは、ピアノバーの由来です。
2003年1月のOCSニュース(ニューヨークの情報誌)よりのによると、1959年に47丁目のLexington Avenueと3rd Avenueの間にオープンした「ニア&ファー」というお店にピアノが置かれてた。そのピアノの伴奏に合わせて客が歌い始めたことが、ピアノバーの由来になったという。時は流れ、本来の意味のピアノバーが無くなった現在、その言葉だけが高級クラブやキャバクラの通称として残っているということになる。
まあこれも説の一つでしょうが、このお店がそんなもののさきがけであったのかもしれません。

一方で「じゃー、普通の意味でのピアノバーに行くときにはどういうのか?」という素朴な疑問もあるのですが、そんなおしゃれなことしたことがないのでわかりません。あ、ピアノもあるジャズのお店ならBirdlandに行きましたが、ピアノバーとは言わないでしょうね、ありゃ。きっと普通のピアノバーもピアノバーと呼ぶんじゃないかと思います。文脈によってどっちを言っているかはわかるのでしょうね。

しかし、もし「ピアノバー」ということばが、「キャバクラ」などの言葉を忌避語として避けるために使われる婉曲的な表現であったとしたら、いつしかこのNY独特の意味での「ピアノバー」も実体を伴った響きになってしまい捨てられるのでしょうか。これは、「お手洗い」を差すのに、以前は、「はばかり」、「厠」なんかを使っていたのに、今は使わなくなってしまったこと。そして、「便所」は実体を伴って汚さが感じられ使うことに抵抗を覚えてしまうのに、同じものを差しているのに「化粧室」「トイレ」だともう少しニュートラルな感じになることと関係があるのではないでしょうか。

つまり、置き換えて使っているうちにそれがだんだんそのものを表すようになってしまい、さらに新たな言葉に置き換えられるっていうわけです。差別用語なんかでもそうですね。既に存在する差別的な言葉を言い換えて新しい言葉をだんだん使っているうちに、今度はその新しいはずの言葉がより「実質的な」意味を帯びてきて、言い換えじゃなくなってくるというのです。そして、また新たな言い換えの婉曲表現が使われて、、、、

人気blogランキングに登録中。クリックお願いします。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
「ピアノバー」というと何だかオシャレな感じがするけど、「キャバクラ」というと若くてキレイなねーちゃんがいるところって感じがしますもんね。

むか〜し行ったことのある居酒屋のお手洗いには「音入(おといれ)」と書いてあって、「センスがあるな」と思いました。
そういえば、「手落ち」も差別用語になるそうですね。

みーこ
2006/11/28 15:18
「トイレ」の呼び名つながりで気になったのでご質問させていただきます。

勝手な思い込みかもしれませんが、アメリカではトイレ(=便器)とお風呂(=浴槽またはシャワーを浴びるところ)が同じスペースにあるのが普通だと思います(日本でもワンルーム・マンションなんかでは多いです)が、その場合、「トイレに行ってくる」というときの「トイレ」は英語でなんて言うんですか?「restroom」?「bath(room)」?

それと、日本では「トイレ」は「便器」そのものと、「便器があるスペース」の両方を指しますが、英語ではどうですか?
doi
URL
2006/11/28 21:30
それよりもキャバクラという言葉がとっくに一般名詞に格上げされてることに、時代を感じます。キャバクラという言葉自体、なんだか隠微な感じがあって、以前は女性が使う事が敬遠された言葉なのに、慣れってすごいですね。
バーは昔はサラリーマンの憩いの場所のような感じだったと思いますが、今はバーとなると、敷居が高くなり、かわりにキャバクラが台頭してきたようですね。バーには知的な響きがありますが、キャバクラは、なんだかいかがわしい響きを感じるのは私だけ?

それから、「便所」という言葉も、だんだん死語に近くなってきていますね。ここ数年、家族の会話にも登場しません。
KISHIKO
2006/11/29 00:07
>みーこさん
確かに「ピアノバー」は何だかオシャレでシックな感じですよね。「キャバクラ」はちょっと記事の中でも使うのをやめとこうかと思ったぐらいためらいを感じる言葉ですね。「音入(おといれ)」って初めて聞きました。そういう表記の上だけでも避けるというのも一つの手ですね。・「手落ち」も差別用語といわれているのですか?過剰に意識してしまう現象としては「HistoryはHis+Storyだから男性を優遇していて女性蔑視の傾向があるから使うべきではない。歴史はHerstoryという言葉を使おう」という主張に通じますね。(語源では別にして、歴史が男性中心の視点から語られてきたと言う点について異論はありませんが、、、)
ヒロシ
2006/11/29 03:42
>doiさん
おっしゃるとおりアメリカでトイレとお風呂が同じスペースにあることは多いと思います。その場合に「トイレに行ってくる」というときの「トイレ」は英語でなんて言うかですが、これはうちの中でですよね。なんとなく直感的には「restroom」よりも「bathroom」のほうが多いような気がします。でもうちの外で、学校とかデパートとかで、どこにあるか店員に聞いたりする場合にはこのほか、restroomや、Men's Room(男性の場合)と言って聞きますね。

日本語で「トイレ」が「便器」そのものと「便器があるスペース」の両方を指すが、英語ではどうかですが、restroomやbathroomのようにroomがついていたら空間のことを言いますね。一つ一つの個室のことは「stall」というかな。
「toilet」はちょっと使わないかなぁ、使えないというか、直球すぎる感じがします。どうしても便器を指さなければいけないときにtoilet bowlというかな、でもその場合座るところよりも水が流れていくところに視点があるように思います。思い過ごしかもしれませんが。。。
ヒロシ
2006/11/29 04:05
>Kishikoさん
私の中ではまだ隠微な感じというか使うことに対する抵抗感があります。私もいかがわしいというか、何か後ろ向きというか、そんな感じがします。・「便所」、確かにほとんど死語ですよね。70年代に作られた日本語の教科書には、「便所」というのが入っていて時代を感じます。
ヒロシ
2006/11/29 04:44
「手落ち」は、手が落ちている=手がない人(身障者)を意味するという人もいるそうです。
大学時代、恩師が(国語学会で)「私の手落ちでした」と言ったら「手落ちと言うのは何事だ!?それは差別用語だ」と、よその先生に突っ込まれたそうです。
そんなところで突っ込まれても・・・と思いますが、そう感じる人もいるということですよね。
みーこ
2006/11/29 10:21
>みーこさん
なるほどー。難しいですね。「手落ち」の「手」は仕事の意味だったらしいですけどねー。問題が問題なだけに注意しないといけないですね。有難うございます。
ヒロシ
2006/11/29 20:12
へえ〜。知りませんでした。スーパーの袋も日本語でビニール袋っていうんだっていうことも忘れてたぐらいでしたからねえ、、もっと勉強しなくては(何を?)
しんじ
2006/11/30 01:23
いわゆる「ビニール袋」って、人によって呼び方がさまざまですね。私が今まで聞いたのは
@ビニール袋
Aナイロン袋
Bポリ袋
Cレジ袋
Dスーパー袋
・・・
これは、地域によるのか、年齢によるのか
どうなんでしょうね・・・
KISHIKO
2006/11/30 10:14
>しんじさん
私は袋を落として、「ビニール」といえばああいう袋のことだと思ってました。思い込んでいたというか。。。私も日々勉強ですわ。
ヒロシ
2006/12/02 22:14
>Kishikoさん
おお、なるほど。いろいろありますね。
一人だけ、「シャリシャリ袋」っていう人もいました。地域年齢などで調べたらどうなるかちょっと興味があります。普通の、というかあの不透明、白でスーパーのロゴかなんかが入っている袋と、さらにお肉、お魚を入れる取っ手のないやや透明な袋もありますよね。あっちはビニール袋に集中していると思うんですが、それも思い込みかな。。。
ヒロシ
2006/12/02 22:17
実際に素材にビニールを使っている袋は皆無なんですが、ビニール(ビニル)って名前が日本で定着してしまったので、一般名称になってしまった。農業で使うビニールハウスも値段と廃棄の問題があり、今ではポリを使うことが多くなっています。ビニールは燃やすと有毒物質が出るので勝手に燃やしたら罪になるのです。でも「ビニールハウス」と呼ばれてしまう。外国人にVinyl houseと言っても通じません。普通、英語ではPlastichouseもしくはGreenhouseと言います。
asianimprov
2006/12/06 11:43
ちなみに私の家は
rabbit house です・・・(笑)
KISHIKO
2006/12/06 19:05
>asiaimprovさん
なるほど、ビニールってのは環境に悪いものなんですね。ポリといえばポリ袋と言う言葉もありますが、それはまた違うのかな。Vinylというと住宅の外壁に使うvinyl sidingを思い出しますね。
ヒロシ
2006/12/06 22:21
>Kishikoさん
rabbit house、rabbit hatch?っていうのは「ウサギ小屋」の訳として日本人が使うけどあまり聞かない英語というか、そんな日本の住宅事情に詳しいアメリカ人なんてそうそういないんでしょうね。集合住宅の場合matchbox apartmentっていうのは時々聞きますね。
ヒロシ
2006/12/08 18:18

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
婉曲表現としてのニューヨーク限定の日本語「ピアノバー」 もっと学ぼうニッポン:ブログ時代の日本語学習/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる