アメリカの外国語教育の基準:5C その7 Community, コミュニティーへの参加

ほそぼそ続くシリーズ第7弾。全米外国語教育協会(ACTFL:American Council on the Teaching of Foreign Languages)が策定した
外国語教育の基準(Standards For Foreign Language Learning Preparing for the 21st Century)とブログとの関係について考えるシリーズ、その7です。

5つの基準について
1 Communication,コミュニケーション
2 Cultures , 文化
3 Connections, コネクション、関連づけ
4 Comparisons 比較
5 Communities, コミュニティ

これまで、
その1 5C 
その2どうして外国語を学ぶのか 
その3Coomunication
その4 Cultures 文化
その5 Connections コネクション、関連付け
その6 Comparion 比較を通して言語・文化というものを理解
と取り上げてきました。
今回はその7、5Cの5番目 Community, コミュニティーについてです。


Communities: Participate in Multilingual Communities at Home & Around the World
自分の周りや世界中にある多言語コミュニティーに参加する

この中にさらに二つのことが含まれます。

Standard 5.1: Students use the language both within and beyond the school setting.
学習者は教室の中だけでなく、外でも外国語を使う。

Standard 5.2: Students show evidence of becoming life-long learners by using the language for personal enjoyment and enrichment.

学習者は個人的な楽しみや(精神)生活を豊かにするために外国語を使い、外国語の授業が終ったあとも外国語学習を続ける生涯学習者になる



さて、この二点とブログの関係を考えると、5.1(教室内だけでなく教室外でも外国語を使う)
基本的に、ブログは教室外ですることになるはずですから、これはまさに該当しますね。

5.2(個人的楽しみ、生活を豊かにするために外国語を使う。)ってのは成績のために
勉強するんじゃなくて、実際に学んだ外国語を使って実生活に役立てるとか
知りたい情報を仕入れれるとか、ただ楽しむために日本語(私の学生の場合)を使うとか、
そんなことだと思います。

コミュニケーションの道具としてのブログを考えると授業のために日本語を
使うというのではなく、自分がブログをして言いたいことを言って、コメントをもらったり
新しいことを学んだり、意見を交換するために、日本語を使って生活していく
というのことにつながりますので5.2はまさにブログによって達成されることだと思います。

ブログにはそれぞれにブログのコミュニティーみたいなものがありますよね。
それに参加するために日本語を使ってくれればいいなぁと思います。

コンピューターを使ったコミュニケーション(Computer-mediated comunication:CMC)は
学習者に自分自身の声・発言権(voice)を与え、学習者に(コミュニケーションに参加する)
力を与える(empower)ものだというのを誰かが言っていましたが、
まさにそうだと思います。

コンピューターを使ったコミュニケーション(CMC)でも非同期(asynchronous:発言に時間差がある)
のものは、特に有効だと思います。

(なお、同期(synchronous)であるチャットなんかでも、同じレベルの人が集まれば、
会話能力に有効だという研究もあったと思います。)

というわけで今学期の3年生のクラスでブログをさせようと思っています。
でも、それ以前に今のプログラムでは今年初めて3年生を教えるので
決められていることをするのに精一杯で終ってしまう可能性もあるのですが。。。。


人気blogランキングに登録中。クリックお願いします。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2005年09月13日 02:38
約一ヶ月ぶりのシリーズですね。待ってました。
そもそも何故、外国語学習をするのか?と言えば、それが私的であれ仕事であれ、外国の人とコミュニケーションする為ですから、このテーマはまさにという感じですね。僕の知人にも海外の支店と英語でやり取りしてる人がいますが、英会話が達者でないので電話は苦手、メールは解らない単語があっても調べる時間をもてるので、メールのほうが気楽と言ってました。 本来、会話が達者でタイムリーにコミュニケーション出来るのが理想なのでしょうが、非同期に気軽に出来るという意味ではメールやブログは外国語を学ぶ事においてはとても利のある手段だと思います。 とくに日本の中学、高校では今だに話す聞くよりも読む書く中心の学習ですので、教科書上だけでなく実際に学習した読み書きをブログやメールですぐに使えれば、英語を学習する「楽しみや意欲」を感じられると思います。
2005年09月13日 13:10
>トニーさん
約1ヶ月ぶり?そうでしたね(汗)。確かに時間に余裕を持って書けるし、時差もあるし、記録も残るので、海外の取引先との連絡にメールのほうが電話よりも優れている点も多いかもしれませんね。外国語教育において、その目的にもよるかもしれませんが、基本的に会話も読み書きも両方必要だと思います。実は上級になると、新聞など硬めの文章が読めるような漢語系語彙も豊富にないと、話すほうも行き詰ってしまうと言われていますし。日本の中高の英語教育で、話す聞く能力がおっしゃるように、読み書きに比べてあまり行われていない(と思いますが、実際は現場にいないのでよくわかりません。。。)のは残念ですね。あ、でも最近は「英語コミュニケーション」とかいう名前の授業もあったような気もしますが。いずれにせよ、日本にいて英語を学ぶ場合に英語を使ってコミュニケーションするのに話したり聞いたりが周りに英語を話す人がいないなどの理由でできなくても、ブログを使って海外の英語話者とコミュニケーションできたら、ほんとに学習意欲が上がると思いますね。

この記事へのトラックバック

  • Asahi.comのインタビュー記事から考えるブログの外国語教育利用

    Excerpt: Asahi.comができて10年ということで、特集を組んでいるのですが、その中で、 いろいろな人にインタビューするというのがあり、伊藤穣一さんのインタビューが載っていました。 Weblog: もっと学ぼうニッポン:ブログ時代の日本語学習 racked: 2005-09-12 12:40
  • ブログの日本語教育への活用について発表、その後

    Excerpt: 週末に発表してきました。学会自体はとてもよく運営されていて(well-organized)120人ぐらい来たそうですが、みなさんすばらしいと賞賛していました。ホスト校の先生方、お疲れ様でした。 Weblog: もっと学ぼうニッポン:ブログ時代の日本語学習 racked: 2006-03-07 21:47