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zoom RSS アフリカン・アメリカン性的少数者の地域社会への受け入れ拡大のための広告

<<   作成日時 : 2006/10/21 21:46   >>

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最近近所のハーレムで、結構すごい広告を見ました。アフリカン・アメリカンのゲイの受け入れを訴えるものです。かなり直球なので、一瞬ドキッとします。でもよく考えると、これは深刻な問題のようです。こういうキャンペーンが行われるってことは、ニューヨークならではでゲイが多いというわけではなく、NYでもエスニックコミュニティーの中で、まだまだ性的少数者に対する無関心、暴力的・非暴力的差別がまだあるってことでしょう。

画像


このキャンペーンのウェブサイトはWe are part of you.org(http://www.wearepartofyou.org/)という名前です。

ここで、Weはゲイのアフリカン・アメリカン、そしてyouは彼らの住む地域のコミュニティーの一般の住民です。

その広告のフルバージョンを良く見ると、こう書いてあります。

I AM GAY.    
AND THIS IS WHERE I STAY.
(私はゲイです。そして、ここが私のいるところです。)

We have always been a part of this community.
We are your sons, fathers, brothers, uncles nephews and friends.
It's time to treat us with love we deserve.
(私たちはいつもこのコミュニティーの中にいました。私たちは、あなたの息子たち、兄弟、叔父、甥であり、友人です。私たちが受けるべき愛を持って私たちに接してもいい頃ではないでしょうか。)

I AM GAY
AND THIS IS WHERE I PLAY.
(私はゲイです。そして、ここが私の遊ぶところです。)

We have always been a part of this community.
Gay and straight, we play ball together and see each other at the barbershop and church.
It's time to treat us with love we deserve.
(私たちはいつもこのコミュニティーの中にいました。ゲイもストレートも、私たちは(バスケット)ボールを一緒にしてきたし、床屋や教会で一緒にだった。私たちが受けるべき愛を持って私たちに接してもいい頃ではないでしょうか。)

I AM GAY
AND THIS IS WHERE I PRAY.
We have always been a part of this congregation.
We are your sons, fathers, brothers, uncles nephews and friends.
It's time to treat us with love we deserve.
(私たちはいつもこの教会の会衆の中にいました。私たちは、あなたの息子たち、兄弟、叔父、甥であり、友人です。私たちが受けるべき愛を持って私たちに接してもいい頃ではないでしょうか。)

Gay, stayそれからgay, play, prayと韻を踏んでいます。

人種的にマイノリティーで、性的にもマイノリティーであることはメインストリームの社会では二重に大変なことだと言われます。しかし、ハーレムのようにコミュニティーが、アフリカン・アメリカン及びドミニカンなど人種・文化背景的にはわりと均質なほうであるところも結構つらいかもしれません。それに、キリスト教(それぞれ、バプティスト、カトリック)の影響も強そうだし。ゲイに対して偏見をもつホモフォビア(homophobia)は結構あるんじゃないかなぁと、想像ですが、思います。

さて、このキャンペーンのウェブサイトの能書きを読むと、こう書いてあります。
The Campaign for Black Gay Men's Lives is about challenging the belief that our lives don't matter and aren't worth saving. It exposes and confronts homophobia, which we see in the form of inaction, silence and even violence. It interrupts that silence with voices stentorian: Black gay men's lives matter!

つまり黒人社会においてゲイの命はどうでもよく、(エイズなどによって)失われる命があっても救う価値がないと思っている住民が大半でその結果、無関心、非行動、沈黙、時には暴力が彼らに向かってしまうことがあるという状況があるようです。そんな沈黙するメインストリーム黒人コミュニティーに対して、揺さぶりをかけるというのがこのキャンペーンの目的ということだそうです。

暴力と言えば、若いアフリカン・アメリカンの男性はもともと統計上暴力的な犯罪の被害者になる確率が高いのですが、それが性的少数者であることによる差別によるヘイト・クライムなのかどうなのかはわかりませんが、被害者がゲイなどの性的少数者であるケースも少なくないようです。

この広告の問題点としては、性的少数者をゲイという一つの言葉でまとめて、一つのグループかのように扱ってしまっていると言う点です。結構人それぞれな部分があって、場合によってはお互いに、「彼は自分とは違う」と考えるような場合(たとえば安直な言い方をすれば、女性的かマッチョかなどの方向性)もあると思いますが、この広告を見て、一般の住民が「あいつらゲイは」と性的少数者を一つの均質的なグループとして扱ってしまい、既に持っているステレオタイプの融合・再生産を促してしまうかもしれないという懸念です。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
私も同じ広告を見て、びっくりしました。その時たまたまアフリカン・アメリカンのカップルが私の近くにいて、同じように広告を見ていたのですが、「うっわー」(ちょっと軽蔑が入ったトーン)みたいなコメントをしていました。アフリカン・アメリカンの男性は特に「マッチョ」というイメージがあるんでしょうね。
yukki
URL
2006/10/22 00:56
この問題は、過剰に反応する人たちもいますが、個人的には周りがとやかく言う問題じゃないのではと思っています。
人それぞれ物事に対する好みがあるのと同じ問題だと思うので、倫理に反する!などと言うのもどうなのかと疑問に思います。
ところで、言語系の業界にはゲイが多いと聞きますけど、実際のところどうなんでしょうね。
確かに、院ではわりとよく見かけましたけど、他の学部でどのぐらいいるのかがさっぱり分からないので、比較も何もできないんですけど。
Kazz
2006/10/22 01:38
>yukkiさん
んー、その反応は容易に想像が着きますね。インパクトはありますが、ちょっと強すぎるような気もします。でもそれじゃ広告出す意味がないのかな。議論のために強めにしているのかもしれないし。
ヒロシ
2006/10/22 17:24
>Kazzさん
確かに個人の問題ですからね、本人次第の面がつよいですね。しかしその一方で、米国社会の中のマイノリティーという点では日本人である自分も通じる者があると思うのでいろいろ考えてしまいます。言語系多いのかなぁ。ちょっとわかりません。でもこの間新聞の仕事関係の読者相談コーナーに、「家族や友人にはカムアウトしているが、職場でもカムアウトすべきか。どうすれば、一番スムーズか」という質問が出てて、アメリカならではというか、それだけでも日本での受け入れ度とは違うなぁと思いました。
ヒロシ
2006/10/22 17:30
ブログ拝見させていただきました。
私は先日、文化庁の支援事業の一環でシンポジウムに参加してきました。内容は養老孟司氏の講演と、そのあと市長らの鼎談(ていだん)とかでした。そのとき感じたことを書いているので、もしよかったら読んで考えていただけないでしょうか。
http://blog.livedoor.jp/tarotohachinosu/
たか
2006/10/23 16:13
>たかさん
興味深いブログをなさっていますね。お知らせいただきありがとうございました。
ヒロシ
2006/10/23 22:44

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