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zoom RSS 言うけど書かないことば「あっぱん」から考える民間語源

<<   作成日時 : 2006/05/10 06:08   >>

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最近はあまりしていないんですが、そのむかし、氷の上でホッケーしていました。ホッケーをする上で1番か2番目に大切なことはスケーティングです。走れなかったらサッカーできないのと同じことで、滑れないとホッケーできません。ホッケーを始めてからいままでずーっと、ホッケー用語で、言うけど書かないというか書けない言葉があります。

それは「あっぱん」です。
何のことかというと、スケートの歯を進行方向と垂直に立てて急激に止まる止まり方です。シュっと言って氷が削れて雪が舞うあれです。
こちらに映像があります。(Quicktimeでご覧ください)

使い方としては、「あっぱんを切る」や「あっぱんをかける」という言い方をしていました。
ホッケーを始めた頃にともだちと、
 私:「あっぱんてさー」
 友人:「うん」
 私:「どういう字書くの?」
 友人:「えー、しらねーな。でも、そんなのいつ書くんだよ。」
 私:「いや、書かないんだけどさ。気になって。やっぱり、最初の字は圧力の圧かなぁ」
 友人:「ああ、そうかもな。でもパンってなんだよ」
 私:「気になるよなぁ。」

というとぼけた会話をした記憶があります。
それ以来、捜し求めてきました。「あっぱん」。。。

最近また気になって、調べてみました。と言ってもグーグルで検索しただけですが、
紀伊国屋のページで、柳沢直行「アイススケートの極意―ブレイクスケーティングテクニックマニュアル」という本の紹介の中にその答えらしきものを見つけました。

そこに「アップ&ダウン〜アッパン〜」と書いてありました。
そうかー。

アップ&ダウンは行ったり来たりってことだから、スケーティングで走り込むのに、リンクを横や縦に往復して、その際にあっぱんでストップをかけて、また反対方向にすべり出すということを表しているようですが、それの英語風にした言い方がアッパンだったのではないかと推察されました。

つまり表記としてはカタカナで「アッパン」というのが一番妥当。漢字はないと思われます。

私がその昔、「あっぱん」という音のイメージと意味から、漢字として勝手に「圧」を当てていたのは、いわゆる民間語源(folk etymology)の例だったのではないかと思われました。
歴史言語学者ではなくて、普通の人が解釈する語源で、という意味です。

そのウィキペディアの例では、以下の3例が挙げられていました。
* history(歴史)とは、本来、ギリシア語 historia 「調査・情報」から storia が分離したものなのに、現在の字面を見て、his story 「彼(=男性)の物語」の略だから、ジェンダー平等の観点から問題だと言ったりすること。

* news(ニュース)は本当はnewの複数形だが、「north,east,west,south(東西南北)」の略から来たと解釈すること。

* くだらない(つまらない)が実際は、価値が低くて全国に普及しない、都から各地へ下らないという成り立ちが、「百済ない」からきていると考えること。

そのほかに、私の先輩のHさんから聞いた例では、お届けとげする「デリバリー」という言葉には漢字表記があって「出張」(出て張るってこと?)だと思っていたってのが忘れられません。

言語の変化していく理由の一つに、この民間語源があると思います。

それから、ちょっと違うけど逆生成(back formation)っていうんだったと思いますが、あるところでは、「料理する」と言う意味で、「りょうる」というそうです。
動詞「思います」の連用形「思い」が名詞化するように、「料理(りょうり)」も、動詞「りょうる」の連用形が名詞になったものだと考えて作られたそうです。

何か他にもそんな例があるでしょうか。。。。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
I believe in this transformation, CACAO to COCOA. Someone exchange letter A and O. Then COCOA (CHOCO LA) to CHOCOLATE.
Harry
2006/05/10 10:17
なるほどっ!!Harryさんのおっしゃることは英語の苦手なワタシでもわかりました〜(ちょっと感動)
シーラカンス
2006/05/10 21:48
departure=出発を<でっぱつ>で覚えていました。
空港でdepartureの表記を見るたびに
<でっぱつ>も思い出します。
ひろくま
2006/05/10 22:10
「ワイシャツ」は襟とボタンの結んだ線がYの字に似てるから「Yシャツ」って言うんですよ。って、日本語教師1年目に学習者に教えてました。「ホワイトシャツ」の略語だと先輩教師にツッコまれたのは2年目。。。
だれに教わったんだっけかな、こんなこと。( ̄ω ̄;)
doi
2006/05/11 01:26
民間語源、面白いですねー、気になってちょっと検索してみたら、「足をズボンと入れるからズボンだ」「ちょっと着るからチョッキ」というのもありました(笑)
ruichan
URL
2006/05/11 16:20
>Harryさん
母音が変わる発音の変化は歴史言語学でなんかあるんですよね、読んだような気がするけど、思い出せません。英語でもスペルと発音が違うのは、昔の発音のスペルをそのまま残しているからだって聞いたような気がします。

>シーラカンスさん
チョコ、ココア、カカオ。探したらほかにもあるかもしれませんね。

>ひろくまさん
「でっぱつ」って時々、半分ふざけて言うことがありますね。でもその連想ができるというところがポイントですね。それが普通に思いつくってことですよね。

>doiさん
私もTシャツは形からだし、Yシャツも形からだろうと思っていました。これを聞いたときに「ホ」はどこへ行ったんだろうと思いました。

>ruichanさん
ズボン!確かに、ズボって音と連想しやすいですね。チョッキてのもかわいいですね。
ヒロシ
2006/05/11 23:06
「ホ」と「ト」って、母音がないから聞き取れなかったんじゃないでしょうか。僕だけ?
doi
2006/05/12 22:33
>doiさん
言われてみればそうですね。。。。逆にロシアのことを「おろしあ」といっていたのはロシア語で「ロシア」というときに巻き舌になりつつあるところで声帯の振動が先行して本当に「おロシア」に聞こえるからだそうですね。ほんとかよ、と思って近所のロシア人に言ってもらったら本当にそう聞こえました。
ヒロシ
2006/05/12 23:30

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