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zoom RSS ニュー・シネマ・パラダイスの中のかなわぬ恋の寓話について

<<   作成日時 : 2005/12/03 16:58   >>

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先日の記事で「恋人たちの距離(1995)」について書いたのですが、あの9年後再会のことを思い返していたら、思い出した映画があります。
画像

「ニューシネマパラダイス Nuovo Cinema Paradisso(1989)」です。その後、かなりお話の違うディレクターズカットもありました。
アメリカでもビバリーヒルズ90210(邦題 ビバリーヒルズ青春白書)の中でも、どのキャラクターか忘れましたが、「好きな映画はニューシネマパラダイス」って言ったら、もう一人も「私もー」って急に親近感が沸いて仲良くなるというようなシーンがあったのをなんとなく覚えていますが、結構こっちでも人気があったようです。

さて、本題。といっても16年(!)も前の映画なのでさすがに記憶がかなりあいまいで勘違いしているところがあると思うのですが、とりあえず進めます。

主人公サルバトーレ(トト)は映画技師のアルフレードというおっちゃんと映画を通して絆を強めていくのですが、少年から青年になりつつあるトトがエレーナという良家の子女のような女の子に恋をして、悩んでいるときにおっちゃんに相談すると、おっちゃんがするこんなたとえ話がありました。

それは
ある国にプリンセスに恋をした衛兵がいた。彼は全身で彼女を思い、恋焦がれていた。その思いを伝えるべく機会を見計らっていたが、ある日その機会が訪れる。任務の途中か何かプリンセスに直接話ができるような状況が訪れ、彼はプリンセスに思いを告げる。

プリンセスは条件を出す。それは「わたしのバルコニーの下で100日待ち続けてくれたら、デートをしてあげる(一緒になる?よく覚えていません)」というようなものだった。

衛兵は待ち続けた。雨の日も風の日も、寒い日も暑い日も(あれ、100日だったら3ヶ月だからそんなに極端な気温の差がないかな。バルコニーってばロミオとジュリエットを思い出しますね。)来る日も来る日も待ち続け、だんだん衛兵は抜け殻のように年老いて行ってしまう。そして、とうとう99日目になった。ところが、あと一日というところで、衛兵は立ち去ってしまう。


このたとえ話にどんな意味があったのか、映画の中で説明はありません。(確か)
おっちゃんがトトにこの話をする意図も気になります(あきらめろと言いたいのか、貫けと言いたいのか)が、話そのものの意味について気になっていたのです。

その後この解釈について時々思い出しては考えようとしたり、別にいいやと思ったりしていましたが、どこかで常に忘れてなかったような多感な時期の落し物です。

さて、なぜ去ったか。ちょっと考えてみました。
 1.待っている間に熱が冷めた(ではなぜ99日目に去ったのか。もっと早く去ってもよかった。)
 2.去ったのは、衛兵なりのpassive aggressive?な反応。待っているうちに自分の好意に対してひどい仕打ちをされたことで愛が憎しみへと変わり、自ら恋の成就を阻止した。
 3.待っているうちに悟りを開いた。あるいは人生の無常を感じ、恋愛を超越した意識を手に入れてしまった。
 4.手の届かないものとして、恋焦がれることでより思いが燃える恋だったことに気がつき、手に入れてしまうのことでその恋が途絶えてしまうことを感じ取り、そうするよりは今のかすかに残る燃えカスのような恋心に水をかけるのではなく、そのままきれいな思い出に変えていこうと思った。
 5.待っているうちに愛の対象であったプリンセスが待ち続け、恋焦がれる対象になり、手に入ってしまうことでその愛の形が変わってしまうことが怖かった。
 6.自分とプリンセスでは階級の差があり、合わないことに途中で気づいたが、自分としては精一杯のところまで愛を貫きたかった。
 7.遠回しに断られた事に薄々気付いていたけど、自分がそこまで待てる程好きかどうかを試したかった。そして100日待てる自分がいる事に気付いた。それを姫に分かってもらいたいけど、姫を困らせない為にあえて99日で帰った。(potepoteさんがコメントの中でおっしゃっていたものです)

別に一つの正答があるわけじゃないですが、その他、ご覧になった方はどんな風に思ったかいつかお聞きしたいです。

映画の中に出てくる話、「話の中にある話」、そんな「お話」に興味があります。

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ニューシネマパラダイス 99日目立ち去り寓話 後日談
2005年12月3日に書いた「ニュー・シネマ・パラダイスの中のかなわぬ恋の寓話について」の記事を「99日目 立ち去る」で検索されていた方がいたことがアクセスレポートから判明しました。そこでそれを見ると、「ほぼ日刊イトイ新聞」の中で『ぼくは見ておこう』松原耕二の、ライフ・ライブラリー。というコラムで、2002年7月9日、2002年11月5日にこのことについて書かれていました。この寓話の解釈について読者からのメールを募集したそうです。 ちなみに松原氏とは、TBSの『ニュースの森』という番組の... ...続きを見る
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2006/01/13 00:37

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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
うーん、観た時は「2」かな?って思ったんですが、今思うと「4」かもしれません。ニューシネマ・パラダイス、いいですよね。我が家にもDVDで置いてあります。子どもらにも今度、見せてやろうかなあ。
シーラカンス
2005/12/03 17:25
うーーん、「2」かな。
見返りのない愛なんて男女間では考えずらいですね。
99日間もほっておかれて愛想がついたのでしょう。
私もこの映画みましたよ。でもこんなシーンあったかな?って思いました。
スー
2005/12/04 02:16
>シーラカンスさん
私も同じような感じです。といっても初めて見たときは10代でしたからね、なんだかわけわかんなかったです。でもちょっと大人になってからもう一度見てみたいなと思っています。

>スーさん
彼は去ることが唯一自分に残された、選択権の行使だったんですよね。自分で立ち去ることで、逆に手の届かないという状況を、相手にも味あわせることができたわけですね。シーンとしては、目が見えなくなってからのアルフレードがトトにこの話します。石畳の屋外でだったような気がします。
ヒロシ
2005/12/05 13:15
私も言われてみて「そんなシーンがあった気がする」という感じでした。
確か当時は「遠回しに断られた事に薄々気付いていたけど、自分がそこまで待てる程好きかどうかを試したかった。そして100日待てる自分がいる事に気付いた。それを姫に分かってもらいたいけど、姫を困らせない為にあえて99日で帰った」と解釈したような記憶があります。
若い故の純粋さを感じた様な…。
町の景色や、人の表情がとてもいい映画でしたね。
potepote
2005/12/06 21:14
川を渡りたいサソリとカエルがいました。
そこで、サソリはカエルに言います
「絶対に刺したりしないから、君の背中に乗せてくれないかい?」
カエルはその言葉を信じてサソリを背に川を渡って行きました。
川のちょうど真ん中あたりでカエルは背中に痛みを感じました。
「何故だ!!約束したのに……いや、それよりもこんなことをしたら君も一緒に沈んでしまうのに!?」
サソリは言いました
「…だって、仕方がないんだ。これがオレの性(サガ)なんだから………」

ニール・ジョーダン監督の問題作『クライング・ゲーム』で、フォレスト・ウィテカーが何回か口にする寓話です。でも、劇場で見ただけで、ビデオで見直していないので、寓話の意味をうまく説明できません。でも、やけに印象に残っています。映画は見事な出来です。見ていない人には絶対にストーリーを話してはならない種類の映画です。ニール・ジョーダン監督はアイルランド人。主演はスティーブン・レイ。

asianimprov
URL
2005/12/06 22:31
>potepoteさん
ああ、なんかそれが一番それらしい気がしてきました。自分の気持ちは示したいけど、うまく行かないのを承知でそれ以上に踏み込む気はなくてってことですかね。そうすると初めからそのつもりだったということになりますね。小さい田舎町の暖かさがありましたね。

>asianimprovさん
サソリの話、素敵ですね。獲物を飲み込んで涙を流すワニの話を思い出します。
クライングゲーム、今度見てみます。Netflixのリストに入れておきました。
ヒロシ
2005/12/07 22:17
あー、いいですよねクライング・ゲーム。懐かしい。思い出しました。
ぜひ見てみて下さい。ヒロシさんのご感想も聞きたいものですけど、筋を語らずに感想を書くのはなかなか至難の業、っていう映画でもあります。
シーラカンス
2005/12/07 22:58
>シーラカンスさん
ますます、見たくなりました。。。。その前に今のを早く見なきゃな。(汗)
ヒロシ
2005/12/08 00:01
素敵な寓話でもあり、また、どうしようもなく絶望的な寓話でもあります。この映画で、IRAの捕虜になった英国軍兵士の役を見事に演じたフォレスト・ウィテカーの台詞です。僕は『グッド・モーニング・ベトナム』で、ガーリック伍長役でロビン・ウィリアムスと絡んだ頃からウィテカーのファンです。チャーリー・パーカーに扮した『バード』も最高でした。アフリカ系俳優といえばデンゼル・ワシントンやモーガン・フリーマンが有名ですが、フォレストも負けていません。映画監督もこなす知性派です。「クライング・ゲーム」は是非見てみて下さい。見事な脚本と演出に、わたしゃ映画館でひっくり返りました。
asianimprov
2005/12/08 13:09
>asianimprovさん
フォレストウィテカーって顔は見覚えがありましたが、名前は知りませんでした。フェノメノンにも出てたみたいですね。
ヒロシ
2005/12/08 16:08
>asianimprovさん、シーラカンスさん
見ました、クライングゲーム。フォレストウィテカーってこんなにイギリスアクセントだったっけ?と思うほど素人にはイギリス人のアクセントにしか聞こえませんでした。少しずつFergusでしたっけ主役の男性の心をつかんで行くようすや、撃たれるはずの日に、少しずつ走っていって、間合いを詰めたり伸ばしたりするところがうまいなぁと思いました。寓話が出てきたときに、おおこれかぁと思って聞き込んでしまいました。人は生まれつきの性質には逆らえない。君はもともと優しい人間なんだと言って、捕虜にしたら顔を見られた以上は抹殺するようなIRAの体質とは本来相容れないはずだと諭して、処刑を実行しようとするFergusを揺さぶるJody.Fergusはストックホルム症候群っぽい感じでしたね。
ヒロシ
2005/12/18 14:30
ハリウッド的な大ヒット作品もまあ単純に楽しめるんですが、ストーリー性のあるものっていいですよね。スリリングなものもいいんですが、「グッド・ウィル・ハンティング」とか、「ラブ・アクチュアリー」とか、「The Piano(ピアノ・レッスン)」とかのじんわり来る物語もすごく好きです。あーまた無性に映画が見たくなってきました〜!
シーラカンス
2005/12/18 16:52
>シーラカンスさん
確かに大ヒット系ではなかったですね。でもなかなか人間性について考えさせるような映画でした。はじかれ者同士がよりそいあうというのは、時々見るパターンですね。
ヒロシ
2005/12/19 14:23
僕もビデオを借りようかなぁ。アイルランド人監督ニール・ジョーダンをIRA寄りだと批判する人もいたそうですが、彼の映画には説得力があります。思うに、ウィテカーが演じた英国軍の兵士も、アフリカから移民してきた黒人かその子孫であり、大英帝国の植民地政策の落とし子だから、そういう黒人兵士がアイルランド独立を掲げるIRAと戦うという構図そのものが大英帝国の抱える矛盾を表しているのかもしれません。

イギリスのアクセントといえば、「ザ・モンキーズ」のデイビー・ジョーンズは英国人で、完全なイギリスアクセントでした。オリジナル版を見ると面白いです。あ、モンキーズっていってもなじみがないか。僕の世代には忘れられない番組でした。
asianimprov
URL
2005/12/25 12:28
>asianimprovさん
あの映画を見る限りではIRA寄りとは思いませんでしたが、そういう見方をできるのかもしれませんね。・モンキーズ、見てましたよ。再放送だと思いますけど、夕方4時ごろだったかやってたような気がします。懐かしいです。
ヒロシ
2005/12/27 13:26

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