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zoom RSS 車検 ニューヨーク都市圏の場合、たまたま見つけた新しいメカニック

<<   作成日時 : 2005/12/29 15:37   >>

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アメリカのハイウェイにあって日本にあまりないもの、それは路肩に放置された車でしょう。
日本から来たてのころ、予想していなくて時々ぶつかりそうになったりしました。
それもこれも日本みたいに車検がなくて、車の整備がちゃんとなされてなくて
突然止まってしまう車が続出するからだ、と思っていました。

実際その通りですが、州によって、都市圏によって車検がないわけではありません。
中西部のある州にはありませんでしたが、アトランタに引っ越したら排気ガスのチェックだけありました。ドライブスルーで15分で済む簡単な検査でした。

ニューヨークにきたら、もっとちゃんとした検査が待っていました。
排気ガスに加えて、ブレーキなどを年に一回検査することになっています。
しかし、それはその分、整備工場につけ込む隙を与えることにもつながるのかもしれません。
特に引越ししたての人にとっては。

引っ越してきたばかりでまだNYのタフな文化にうぶだった私は、初めの年にオイルパンから漏れているとか言われて「本当かよ」と思ったものの、「これを直さないと車検には通らないね」とか
脅されておとなしくやってもらいました。ちょうど日本に帰る直前で
時間もなかったし、めんどくさいので折れちゃいました。

その後、私の車はいつもこの時期で、年末、学期末だしただでさえ忙しいので、できるだけ早く済ますために、クイーンズにある日本で言うオートバックスみたいなチェーン店に持って行っていつもささっとやってもらっていました。

ところが、先日そこに電話をすると、「その年度の車は新年明けるまで、見ません」とのこと。

ガーン。

期限が数日しかなくて、それでは切れてしまいます。

大学院に入ったときに買ったので、もう大分古くなってしまったのですが、去年してからいつの間にか車検制度が変わって、ある年度以前と以後とで、検査方法が変わってしまったためでした。

というわけで、またふっかけこられるといやなので、まともなメカニックのいるところを探すことに。

日本のJAFのような団体でAAAというのがありますが、そこの認定のショップに持っていこうかと思って家から近かったところの前を通って偵察すると、ひっそりと閉まっているようす。ところがその隣にこぎれいな整備工場を発見。人の出入りの様子から、まずまずの印象を受けました。

家に帰って検索すると、誰かの書いた長い文章を発見。
去年の夏にウェブマガジンのために書かれた文章で、その人がどうやってその工場を見つけたか、その後20年以上にわたってそこのオーナーとの間でどんなやりとりがあったか、どんな風に問題を解決したか、今は二代目が手伝っているなど10ページにわたるものでした。

中でも、このエピソードが印象に残りました。

記事を書いた人の車がどうしても時間通りに修理が終わらなかったときのこと。オーナーはどうしても今日は定時で帰らなくてはいけないとその筆者に伝えました。

筆者はどうしても直すと約束されていたのだから、責任とって直してもらわなかったら困るといって
「あなたの家まで車を持っていってそこで直してくれ」と半ばやけになって言うと、オーナーは
「わかった。本当にすまない。でも、義理の母がトルコから帰って来る日だから、僕は空港に迎えに行って、その後うちで、みんなで歓迎しなくちゃいけないんだ」と言いました。

しかし、「約束は約束だ。住所を教えるからぜひ車を持ってきてくれ、もう一度見てみる、それで直らなかったら、代わりの車を貸すから」と本当に住所を教えてくれたというのです。筆者は本気で教えてくれるとは思っていなかったので、びっくりするとともにおとなしくなってしまって、とにかくオーナーの家に行きました。

家に着くと、親戚一同が集まってがやがやと料理をしている最中でした。オーナーの妻がドアに出て、名前を告げるとオーナーからの連絡はなかったようですが、とにかく中へどうぞと招き入れてくれました。筆者の祖父母はギリシャ系ユダヤ人とトルコ系ユダヤ人で、オーナーと妻はトルコ生まれだが、ギリシャ育ちとのことで、その準備をしている様子は筆者にとってユダヤ教のパスオーバー(過ぎ越し)の準備をしている祖父母の家の様子を思い起こさせました。筆者は祖母から習った片言のギリシャ語を使って、オーナーの親戚たちと話をしながら、待っていると、昔見た懐かしい光景の中に浸っているような感覚になって行ったそうです。

とにかく、その後もそこに通い続けるうちに、ほかの客とも顔見知りになったりして、23年も経ったというのです。

マンハッタンで車を持っている人は少ない上に、いいメカニックを知っているかなど聞ける相手はほとんどいないし、そういう意味ではこんな話を見つけたのはラッキーだったと思います。
腕に関してはわかりませんが、心意気というか、接客態度という点ではいいかなと思ってしまいました。この記事が広告のために書かれたものであるという可能性がないわけではありませんが、なんとなくこんな話を信じてみたい、自分もちょっと参加してみたい、そんな気にさせられました。

そして私の車も無事に車検が終わり、当初の目的も果たせました。
これでどうにか新年を迎えられそうです。

ニューヨークというと大都会のイメージが強いんですが、そこここに小さい村のようなところがあります。どことなく普遍性を伴った昔ながらの古きヨーロッパの田舎の伝統みたいなもののかけらが落ちていたりします。郊外に行くとウォールマート(ちなみに労使関係に問題があるということで、ウォールマートのニューヨーク市進出は、これまで住民の猛反対にあい、ことごとく失敗していて、ニューヨーク市にはまだ一つもウォルマートはありません。)に代表される大型ディスカウント店が君臨している現状を踏まえると、逆にニューヨークのようなところに失われたものがあることもあるのかなと思いました。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
え〜、素敵な素敵な奥様と、かわいいかわいいおこちゃまのパパのヒロシさん!
いつもありがとうです。
来年も宜しくお願い致します!!
くだけたヒロシさんもステキですよ〜〜
海流ママ
2005/12/30 18:27
>海流ママさん
もうなんとかウィルスの風邪はよくなられたんでしょうか。よいお正月を!
ヒロシ
2006/01/01 11:58

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