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zoom RSS ビフォア・サンセット(2004):『恋人たちの距離(1995)』9年後の再会のありえなさ

<<   作成日時 : 2005/11/24 23:32   >>

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イーサン・ホークとジュリー・デルピーが共演した「恋人たちの距離(Before Sunrise)(1995)」の続編、「Before Sunset」を少し前に見ました。前作の舞台はウィーンでした。

<恋人たちの距離(Before Sunrise)(1995)>
まず第1作は、原題のとおり、朝までの時間(日の出の前まで)を一緒に過ごす二人のお話です。
概要としてはこんな感じです。

イーサンホークはアメリカの大学生。夏の間、何かの語学を勉強しにヨーロッパにいる彼女を訪ねに来た。彼女と一緒にヨーロッパを旅行するはずだったのに、その彼女はすでに彼氏がいたので、一人で当てもなくぶらぶらするのはつらいので、予定よりも早めに切り上げて帰ることにしていた。

次の日に飛行機に乗ることになっていたが、パリに帰る途中のジュリーデルピーと列車の中で出会い、一緒にウィーンを見ようと途中下車させて、朝まで付き合わせる。次の日の朝自分が飛行場に行く前に、駅に送って行って、半年後のクリスマスの休みの再会を誓って別れる。

朝が来るまでの限られた時間の中でこそのも気持ちの高ぶりがあり、旅人同士ゆえの匿名性がある環境で自己開示が進み、運命の出会いかもという勘違いのような、でも何かを信じたい淡い期待のようなものを感じさせるというお話でした。

<ビフォアサンセット(2004)>
ビフォアサンセットは、この作品の9年後、イーサンホークは作家になって、9年前の時の経験をもとに脚色を加えたものを書いてその本の宣伝のためにヨーロッパを回って最後にパリに来て、そのときにジュリーデルピーと再会し、飛行機が出る夕方まで(Before Sunset)、85分を(キーファーサザーランドの24のように、実際の時間と同じ時間の流れで)描いています。

前作が残した疑問、この後に二人は再会するのか、それまでの二人の心境の変化はあるのかとかんなことに対する問いに答えようとします。

この映画の見どころは、高架の鉄道路線跡にできた公園や、運河などのパリの街並みです。行ったことないからわかりませんが、なかなかきれいでした。

ただ、なんと言っても始まってすぐに思ったのは9年の時の流れは想像以上に二人を変えているということでした。特にジュリーデルピー。なんとも、痛々しいです。女優ですから、きれいなんですけど、前作で実年齢よりも下の役をやって、あまり違和感がなかったものの、玉手箱を半分開けてしまったかのように、歳月が現れています。この中の役としては、ちょっとオーラが足りないと思いました。

イーサンホークもおそらく20代(imdb.comによると26?)でなんとか大学生役をやっていたのに、9年後には30前半なのに、やけにふけて見えます。自分のことは棚にあげての話ですが。

しかし、一番の問題はお互いに9年も思い続けていて、再会して、あの反応はどうかと思うのです。
それぞれにお互いのことを思っているかのようで、それはしょせん一晩の記憶をもとに、自分の中で理想化された限りなく妄想に近いものです。

都合のいいときに思い出してはますます美化されていった記憶です。実際に会ってしまったときに、もっと現実と自分の中の期待していたイメージとの差に戸惑うはずです。お互いの姿を見て、残酷なまでの時間の流れを感じ、あけてしまったパンドラの箱を片付ける気にもならないという興奮のあとのがっくり感があってしかるべきだと思ったのです。

お互いに年齢を重ねて深みがでたものの、昔の記憶はきれいな思い出のままにしておこうとするというか、もっとおさえ気味の態度で静かに引いていくほうが味があっただろうに。

でも、勝手な期待をしていたのは自分も同じでした。
私も前作のあとの展開をいろいろ想像して、過剰な期待をかけるという点で同罪だったのかもしれません。

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ニュー・シネマ・パラダイスの中のかなわぬ恋の寓話について
先日の記事で「恋人たちの距離(1995)」について書いたのですが、あの9年後再会のことを思い返していたら、思い出した映画があります。 ...続きを見る
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2005/12/03 17:02

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「恋人達のディスタンス」に続編があったんですね。こちらのブログ読むまで知りませんでした。
前作はちょうど主人公と同年代の時に観たせいか、同時代性?みたいなのをすごく感じております。(内容はさておき)「リアリティバイツ」と並ぶ”ザベストオブ青春映画”って感じ。笑
だからこそ続編は観たくないような観たいような、複雑な気持ちです。
9年後に会ってがっかりしないなんて、お互いよっぽど期待してなかったのかなぁ。それも変な話ですよね。
でもヒロシさんが指摘しているように、期待を裏切られることもまた向き合うべき現実なのかなとも思います。明日TSUTAYAで探してみよーと。
ACHI
URL
2005/11/25 02:21
>Achiさん
お久しぶりっす。同時代性、感じますね。リアリティーバイツ、なつかしいっすね。サントラはよかったよね。前○君もよく聞いてたよね。・期待を裏切られることに向き合うってのは、確かにそうかもしれないですね。その痛みの向こうに一歩大人な世界が広がっているのかも。・Onoroffのブログのリンクが切れてるんですが、ニフティーは調子悪いのかな。
ヒロシ
2005/11/25 13:38

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