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zoom RSS 留学生にとっての「こんにちは効果」

<<   作成日時 : 2005/08/07 12:57   >>

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日本語教師な三匹の子ブタのフーさんがクラスのギャップの記事の中で言ったハロー効果に言及していました。

ハロー効果(後光効果)というのは、何かを判断するときに、一つの良いことに引きづられて(後光に目がくらんで)、他のことが見えなくなってしまい、全体を実際よりもよく評価してしまうということらしいです。

例としては高そうなスーツを着て、有名一流企業の名刺を差し出す詐欺師を中身ではなく
外見で信用してしまうような場合に当てはまるようです。

ブーさんが、新たに別の記事で「ハロー効果はhello効果」というのを書いていました。
それにはハロー効果は「こんにちは効果」と言い換えの提案がなされていたのですが、
私はまた違う意味でまさに「こんにちは効果」があると思います。


私は高校の時、交換留学でカナダでホームステイをしていました。

人口500人の村の牧場に住み、バスで30分の35キロ離れた町の高校に通っていました。
私のホームステイはいまでは本当に貴重ないい経験だと思っています。
実際幸いにも親切なホストファミリーに恵まれました。
英語も1年間でつたないながら表面上はなんとかコミュニケーションも取れるぐらいにはなりました。

にも関わらず、その1年間は宗教的にも、人種的にも、文化的にも、言語的にも、孤立していました。
高校のある町には一家族だけ、中国料理店を営む中国系の家族がいましたが、
村にも、町にも、もちろん日本人はいませんでした。
テレビは3チャンネルしか映らないようなところでしたから、
日本語のメディアなどないし、80年代ですからインターネットもありませんでした。

高校生という自我がまだ柔らかい時期で、かなり柔軟に適応していたほうだとは言え、
その孤立の中で、いつも妙な緊張感とストレスをうっすら感じていたのです。

その村から通う高校生の一人に、ちょっと変な同級生がいました。
みんなちょっと変だと思っていたみたいです。

でも私は、大げさに言うと、彼女に何度も助けられました。

例えばこんな風にです。
ある日私が道を歩いていると、車で通りすがりざまに後部座席の窓から
首を出して「Hi!Hiroshi−!」(ホントの名前は違いますが)と大きく手を振って
名前を呼んでくれました。

多分他の同級生の友達からすると、「何してんの?」という感じですが、
どことなく孤独を抱えた留学生の私としては自分でも意外なほど
元気づけられたのです。

その後も彼女のちょっとクレイジーな行動で周りの人は
まゆをひそめることが無かったわけではないようでしたが、
私は何度も彼女に勇気づけられました。

留学生としての生活はどうしても定期的に精神的に
不安定になりがちだと思います。

良くなったり落ち込んだりすることが
周期的に訪れるのです。

わいるどわ〜るどのビアンカさんが外国に暮らす
で、ここ15年のドイツでの外国人として暮らすことについて振り返っています。
その周期と関係があると思います。

自国の自分の文化の中で暮らしていても波はあるというのは
ごもっともなのですが、自分が外国人でいるとその波が増幅されるのか、
より印象づけられるので覚えているのかなんなのかは、よくわかりません。

でも波が来るんです。

私はそのときそんな波の下のほうにいたんです。

そして、重要なのは、上に向かうには、劇的な力は要らないんです。
ほんの一押しでまた上向きになれるんです。

そんな一押しが「こんにちは」にあるのではないかと思いました。
それがたぶん「こんにちは効果」です。

私の同級生のように、「ちょっと変」である必要はないのです。
彼女は彼女なりのスタイルで、「こんにちは」をしてくれたまでなのです。
ちょっと気に止めて、声をかけるというだけの話です。

インターネットが普及し、ブログだ、SNSだって盛り上がっていて、
それを否定はしませんが、それでもなお
「こんにちは効果」の出番はあると思っています。

日本語教師かどうかに関係なく、周りに留学生や外国人やその他の
いろいろな意味でのマイノリティーがいたら、ときどき「こんにちは」してみてください。

いつか返ってくるんじゃないかと思います。


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「留学生にとっての「こんにちは効果」」について
「留学生にとっての「こんにちは効果」」について ハロー効果の「後光効果」(これは英語ではなんと言うのですか?Flash back effect?)のことは初めて知りましたが、「こんにちわ効果」については的を得ているかどうか分かりませんが、心当たりがあります。 アメリカ人(カナダ人もそうでしょうが)て、愛想がよくて、知らない人にもすぐハローというし、視線があうとスマイルするし、ウインクする人もいて、私に気があるのかな誤解することもありました。すばらしい国民性だと思います。 でもアメリカ... ...続きを見る
熟年ヤングハートフォーラム
2005/08/07 17:14

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
ヒロシさんにそんな孤立感を味わった時期があったとは… 大変な時もあったんですね。 いつもコメントありがとうございます。 「こんにちは効果」は、頷けますし興味深く読ませていただきました。 僕も「挨拶」に関しては、子供達や仕事の後輩にその重要性を話す機会がありますが、その中に「理想的な挨拶」という項目がありまして… 子供達に質問すると、大きな声で〜とか、元気よく〜というような答えが返ってきます。(何項目もあるので)確かにそれも正解なのですが重要項の答えは「気持ちを込めて挨拶する」なんです。(会社の入口での「おはようございます!」の中には「今日も一日頑張ります!」の気持ちが入るように…) 「挨拶」はある意味「台詞」であり、そこに込められた気持ちが大切なんだ、と教えるわけです。 僕の勝手な解釈かもしれませんが、彼女がしてくれた「こんにちは」「Hi!Hiroshi」…には「頑張って!」「元気出して!」が込められていて、それがヒロシさんに伝わったのではないのか…と思うのですが……(*^_^*)
トニー
2005/08/08 02:52
孤立感といっても、四六時中強く感じていたのではなくて、心の底をちょろちょろ流れていたのを時々感じたというようなものなんですが。確かに気持ちが大切ですね。繰り返していると、何でも形骸化してしまいますもんね。でも私の同級生の一言にはそんなに気持ちはこもってなかったんじゃないかと思います。気まぐれで、したんじゃないかと思います。それでも、私は救われたんです。もしかしたら、彼女もちょっと変わったところがあったので、ある意味マイノリティーとして同じものを感じたのかもしれません。でもそんなものがなくても、普通にあいさつされただけで嬉しかったんです。
ヒロシ
2005/08/08 09:17
はー、本当、挨拶の効果は実は大きいんですね。
私はシャイな人なので(?)、顔は知っているけどあまり親しくない・・・という人に声をかけるのが上手じゃないんです。本当は親しくなりたいと思っているのに、あの人、私のこと覚えてないかも・・・と思って、いつも声をかけそびれてしまいます。ダメだ!今から勇気を出して声をかけるようにします!!!
おい
2005/08/08 23:23
おいさん、
コメントありがとうございます。留学生ってのはしばしば期限付きで滞在しているんですが、滞在期限の最後のほうになってようやくただの顔見知りの人とたくさん話すことができた、でも卒業なので帰りますというパターンも結構あると思うんですね。(実は留学生に限りませんが)少し話してみるというところまでいかなくても、声をかけてみることで新しい発見があったり返ってくることも多いと思うんです。
ヒロシ
2005/08/09 10:22

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